マルハバン!
この記事では、日本人妻である筆者がアラブ人家族と同居していてどういう時に意見が合わないのか、またそういったときにどう対処しているのかをご紹介します。
まずはわたしの身の回りの環境について簡単にご紹介します。
わたしは、中東は湾岸地域のアラブ人であるクウェート人の夫と結婚し、義理の家族はみなほぼクウェート人です。
結婚してまだ10年も経っていませんが、日々アラブ人と濃厚に接触しているのでそれなりに対立もします。(笑)
対立1.子どもに靴下を履かせなさい事件
アラブの住居はコンクリート造りが一般的で、フローリング材はタイルです。
タイルの上にカーペットを敷くのが一般的です。
わたしの家は、全フロアにカーペットを敷かず、一部分のみに既製のカーペットを敷いています。
子ども部屋はジョイントマットを全面に敷いて子どもたちを冬の寒さと硬いタイルから守っています。
わたしたちの寝室は、木材のフローリング板を敷き詰めています。
キッチンと廊下は裸丸出しのタイル材です。
わたしたちは、第一子が生まれた時から子どもに無理に靴下を履かせませんでした。
個人的には靴下は子育てに必須ではないと思っています。
靴下をはけばタイルで滑って頭を打つのが一番の靴下を履かせない理由ですが、他にも子どもに手足で感じる感触を感じ取ってほしいと思ったからです。
熱いとか冷たいとか、ゴツゴツするとか。
そんな幼少期に多感に感じるセンセーションを大切にしたいと思いました。
なので「靴下なし育児」を日々続けているのですが、5年経った今も私たち夫婦は義理の家族から猛反発されます。
「子どもに靴下を履かせないから風邪をひく」
「ここは日本じゃない。セントラルACが効いた屋内で子どもたちを裸足にするのはかわいそう」
「子どもたちを裸足にしたから喘息になったのよ」
「裸足にさせると肝臓をやられる」
「赤ちゃんの足を触ってみなさい。こんなに冷たくてかわいそう」
などなど、上げたらきりがないほど非難されました(現在進行形)。
わたしは何度となく母親として批判されている気分を味わいました。
あまりにも義理の家族がしつこいので子どもの小児科医に
「子どもを裸足にしたら喘息になるのですか?」
「子どもを裸足にしたら風邪ひきますか?」
と真面目に聞きました。
小児科医は、「子どもを裸足にしたら風邪ひいたり喘息になったりすることはない」と言いましたが、そんなのこちらの義理の家族には通じません。
姑や叔母ばかりでなく、夫世代のいとこたちも口を挟んできます。
いい加減ほっといてほしいのが正直なところですが(笑)、彼らはほっといてはくれません(笑)
夫とわたしで対立する意見を言っても相手は聞く耳持たずで、またわたしたちも聞く耳持たずでこの5年間ずっとこんな感じです。
だけど、一つだけ絶対にしないようにしているのはどんなに内心怒っても決して悪い言葉や強い口調で反論したり、相手を批判しないことです。
相手は夫の家族で、ましてや年配者たちです。
60代70代の人たちに今更、外国人嫁が外国から持ち込んだ持論を展開しても、たとえそれが医者のお墨付きであったとしても、彼女たちには関係ありません。
取り敢えず言いたいことは言わせておいて、「インシャッラー」と返事をします。
反論もしますが、反論に意味がないと感じるときはもう半無視状態です(笑)ごめんね。
わたしはこのバトルは戦う意味がほぼ無いと思っています。
わたしにはわたしの子育てのやり方があるし、義理の家族は義理の家族なりに私の子どもたちを想って色々と口出しをしているのですから。
頭痛がするとネギを頭に巻く姑にわたしが今更何を言っても意味はなく、ただ対立するだけなのです。
どんなに批判されようと、わたしは子どもたちが小さいうちは自分で望まない限り無理に靴下を履かせる気はありません。
義理の家族が子どもたちのことを心底可愛がってくれるのはとてもありがたいですが、自分の子育てを無理に変えようとも思いません。
何かとお世話をたくさん焼いてくれるアラブの義理の家族。
これがアラブ人の愛情表現の一つで、彼らのDNAに刷り込まれていることと開き直れば、ちょっとしたモヤモヤもすぐに晴れるのかな。
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