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イスラム PR

【イスラム教徒と日本の葬式】ムスリムが日本の葬式に参列するかしないかの話

はじめに
これはあくまでビートルマニア家の話であることをご理解ください。全てのイスラム教徒に当てはまる訳ではありません。



マルハバン!

先日、ビートルマニアの祖父が亡くなりました。96歳でした。

たまたま帰国中でしたので、葬儀にはお通夜から参加することが出来たのですがその際にイスラム教徒である夫や子どもたちをどうしようか悩みました。

改宗前や結婚前は宗教の違いから親の葬式で線香があげられなかったらどうしようとか、
イスラム的には仏壇に手を合わせるのは禁止されているのかなどと色々考えましたが、自分はこれまで通りにすることにしました。

しかし、夫はもちろん子どもたちに強制したり薦めたりする気は全くありません

子どもたちは、実家の仏壇に興味津々で触ってみたり、私の両親が線香のあげ方を見せたりしていますが、今の段階ではそれを止めたりはしていません。

イスラム的には、アッラー以外に頭を下げたり、お祈りをするのはタブーです。なので夫は家でも外でも絶対にしませんし、私の家族もそれを理解しています。


子どもたちにはその都度、日本とクウェートの違いを教えています。

夫はもちろん日本の仏教式の葬儀に参列した経験はないので、私は「別に行かなくていいよ」と言いましたが、彼は悩んだ末に参加したいと言ってきました。

おじいちゃんの訃報を聞いた時に、涙を流していたので想いは人一倍あったのだと思います。

夫は葬儀に座って参加するのはOKだけれど、合掌したり線香をあげたりするのはできないというスタンスでしたので名前を呼ばれて参列者の前で焼香はできないことになります。


色々と考えた結果、子どもたちはまだ幼く、長時間静かに座っているのが難しいと判断したので夫には別室で子どもを見てもらうことにしました。

子どもたちが大きくなったらみんなと一緒に椅子に座ることはできるけれど、合掌や焼香はできないと思われます。

最終的には、個人の判断に委ねようと思っています。



他にも、イスラムの葬式と日本の葬式は異なる点が多く、子どもたちはいろいろな質問をしてきました。

例えば、香典を贈る習慣はないし、イスラムの葬儀は礼拝が中心です。

葬式は男女別で、遺体を焼くこともしません。

イスラムでは遺体をすぐに土葬するのに対して日本では2−3日安置します。これには夫はすごく驚いていました。

そして日本ではお通夜や葬式で亡くなった人の顔を見たりもしますね。


私の住むクウェートでお葬式は「アザ」と呼ばれ、女性は全身真っ黒なアバヤを着て参列します。男性は民族衣装のディスダーシャです。

間柄にもよりますが、アザの会場に到着したら会場にいる人や親族にお悔やみを伝えて、早くて5ー10分ほどで退室します。

アザの会場に遺体はなく、香典や電報もありません。

宗派によっては礼拝をしたりコーランを朗唱したり、お茶やコーヒーを振る舞うこともあるようです。


今回の帰省中におじいちゃんが亡くなったのは残念ですが、亡くなる前に孫三人を見せてあげることが出来たのは不幸中の幸いでした。

私は、おじいちゃんに最後の別れを伝えることができてよかったと思っています。

苦しい戦時中もおじいちゃんが生き抜いてくれたから、私は生まれることができました。

おじいちゃんに感謝しています。


こちらの記事もあわせてどうぞ:クウェートのご近所付き合い | イスラムで推奨されるご近所付き合いとは
外部リンク:サラートル・ジャナーザ(葬儀の礼拝)