マルハバン!
今日は、ビートルマニアがクウェートで生活していて感じる「男女の距離感」について話します。
クウェートは中東のアラビア半島の付け根にある国で、宗教はイスラム教です。
比較的オープンな国とは個人的に思いますが、それでも人々はイスラムの教えに沿ってきっちりと男女の距離感を保って生活しています。
わたしが夫と結婚して以来、男女の距離感で一番悩むのは「あいさつをするときにキスをするのか、握手をするのか、それともただ遠くからあいさつをするのか」というあいさつに関する距離感です。
女性同士なら大抵肩を抱き合って両頬にキスを3回ほどするだけなので簡単ですが、異性とあいさつとなると、それが相手によって変わるので少しややこしいです。
はじめに申し上げますが、ビートルマニアの義理の家族は「伝統を守るクウェート人だけど、オープンマインド」でもあります。
何がオープンマインドかというと、欧米諸国に頻繁に旅行したり住んでいたりするので外国のことをよく知っているし、現に外国人嫁を受け入れてくれるだけの器の広さがあります。

あいさつのパターン①夫のおじ、つまり姑の兄弟の場合
わたしは、義理の家族に言われた通り自分から手を差し出し握手をします。
今思うと、なんだか変な感じがしなくもないですが、当時は姑の兄弟には握手をするように言われました。
もちろん、わたしが握手をしたくない場合にはしなくてもOKです。
それが失礼に当たることは決してありません。
あいさつのパターン②夫のいとこ(男性)の場合
わたしは、義理の家族に「普通、女性からは手を差し出して握手はしない。男性側が握手をしてきたら握手をしてOK」と言われました。
この場合、ほとんどの男性は握手をしてきません。
補足)いとこ同士は男女でも握手します。
あいさつのパターン③夫のいとこの子ども(男の子)の場合
夫のいとこの子どもがティーンエージャーになる前までは女性同士同様に頬にキスをします。
が、これが一番ややこしいのですが、その子どもがお年頃になると「頬キス」はNGです。
血のつながった身内同士ならまだしも、わたしのように「結婚する可能性がゼロではない相手」マフラム以外の女性は特に、一定以上の年齢に達するとキスをしたりはしません。
と言うのは簡単ですが、これは難しいです。
子どもの成長というのはあっという間で、先月まで普通にキスをしていた坊やが翌月には目を見張るような青年になっていたりするのです。
また、外国に留学している親せきなども「どんなあいさつの距離感を保つべきか」いつも悩みます(笑)
なぜなら「欧米で生活しているからハグは普通?」とか余計なことを考えてしまうからです。
ここはクウェートなのでクウェート式でいきましょう(笑)
あいさつのパターン④夫の友人(男性)の場合
夫の友人とは基本的に、ノータッチであいさつをします。
中には欧米などで長く教育を受けた人が握手をしてくることはありますが、稀です。
よっぽど仲良しでない限り、ハグなどはしません。
男女間のあいさつの話をしていて思い出した小話が一つあります。
ある日のギャザリングで、わたしはゲスト一人一人にあいさつをして回っていました。
家族なので男女交ぜ交ぜでソファーに座っています。
クウェートのギャザリングは大人数なので、ゲスト一人一人とあいさつをするのにも時間がかかります。
応接間一周分のあいさつを終えようとしたとき、わたしは疲れきっていて間違って夫のいとこ(男性)にキスをしようとしました。
指摘されるまで全く気付かなかったのですが(あいさつが流れ作業になってしまっていたw)、わたしの行動をみたおばに大きな声で何か言われました。
恐らく「マイセィール ボーサ(キスはだめよ!)」的な?(笑)
そしたらそこにいたみんなが笑いだしました。
そのいとこの奥さんが隣に座っていたかは覚えていませんが、なんとも気まずい思いをしたビートルマニアでした。(笑)
補足)兄弟姉妹同士はキスもハグもしますし、夫と妻がキス(口以外)やハグをするのも普通です。
クウェートの「男女の距離感あいさつ編」を思いつくだけ挙げてみましたが、いかがでしたか?
これはあくまでわたしの義理の家族の場合なので、よそのお宅はよそのやり方があると思います。
あいさつひとつとっても、日本や欧米と異なる中東のイスラム教の国の習慣。
これから中東で生活される方や、ムスリムの方と関わりのある方の参考になればうれしいです。
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外部リンク 4. Islam and gender