マルハバン!
この記事では、ほとんど誰も語らない(語りたがらない?)クウェート(ムスリム家庭)のお金事情をご紹介します。
ムスリム男性は家庭の支出を支払う義務があることをご存じですか?
子どもの養育費や家賃、家族の食費など家族の支出一般を支払うのは夫の務めであるとイスラムでは教えられています。
それは妻が共働きをしていても、妻の稼ぎが夫より多くても、です。
そして妻の稼ぎはすべて妻自身の財産となり、妻は自由に使う権利があります。
夫の稼ぎだけでは足りない場合や、妻が家族の支払いに貢献したいと申し出た場合、妻が夫と共に生活費を分担することもあります。
昨今の物価高や私立校の授業料の高さは異常で、妻も生活費や学費を何割か払う家庭も増えています。
そして、夫が妻に毎月「お小遣い」をあげるのもクウェートでは普通です。
妻が働いていない場合はもちろん、妻が働いていたとしても幾らかお小遣いを与える夫は少なからず存在します。(妻の手取りにもよると思いますが)
なんと寛大な国民性。(みんなではありません)
さらに驚いたのは、政府もクウェート人の「外国人妻」にWife allowance(妻のお小遣い)を毎月支給しているということです。
子ども手当や住宅手当が支給されるのは知っていましたが、外国人妻にまでお小遣いを与えるとは!なんと寛大なお国でしょうか。
先日あるグループチャットで聞いた話なのですが、クウェート人の外国人妻には毎月およそ4万円弱(2022年当時)支給されているようです。
夫は知っているのかな?知らなそうだなw
(クウェート国籍の専業主婦にはこの何倍も支給されます)
なぜビートルマニアがこれまでその存在を知らなかったかというと、政府からの支給金は毎月夫の給料に上乗せされて支給されるためです。
クウェートの公務員である夫は、日本の公務員のように毎月決まった日に給料明細書をもらう訳ではありません。
なのでビートルマニアの夫は正確な給料額を把握していないのです!!!!
これはうちだけかな?(笑)
一般的な家庭では、お金の管理は夫に任されているのがほとんどで、専業主婦の妻が家計簿をつけることはまずないでしょう。(笑)
稼ぎ頭である夫がお小遣い制な日本の文化とは真逆でおもしろいですね。
なので、夫婦間でお金のことをあれこれ細かく管理する習慣はあまりなく、夫婦でもお互いの給料額を知らなかったり、貯金額を知らないのはクウェートではいたって普通のことです。
そして、「文化的に夫婦であっても家族であっても給料や貯金額の話をしたりするのは普通ではない」です。
結婚当初、いや、結婚前、これにはすごく戸惑いました。
別にお金ありきで結婚しているわけではないけれど、人生を共にするパートナーのお財布事情は知らないと、後々「借金してました~」とか言われても困りますよね?私だけ?(笑)
という訳で、クウェート政府は外国人妻であってもお小遣いを支給するなんとも寛大なお国柄だよというお話でした。
これがいつまで続くのかはアッラーのみぞ知る。
これは湾岸諸国で共通することなのかと思いサウジ在住の日本人妻さんに聞いたところ、サウジではそんなことはないと教えてくれました。
サウジではサウジ人同士の結婚を推奨し、外国人との結婚は他の湾岸諸国に比べてもハードルが高いので、外国人妻に支給金を与えるなんていうのは到底考えられないのは想像つきますが。
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外部リンク 夫婦の権利と義務