今回のお話に出てくる中東諸国はあくまでアラブ圏(湾岸)のこととします。
皆さんは中東を訪れる際、特に気をつけてることはありますか?
中東諸国には、湾岸諸国のようにローカルよりも出稼ぎ労働者の方が人口の多数派を占める国々もあり、中東🟰アラブ人とばかりには一概に言えません。
今回、女性である筆者が湾岸諸国であった性被害について皆さんと共有することで一人でも多くの女性を救えたらと思っています。
まず、最初に私が中東で性被害に遭った地はドバイです。
ドバイには一人で旅行をしていましたが、その際にアバヤを買うために商店街の人気のないショップに入って行きました。店員はおそらくバングラデシュ人で、中東初のビートルマニアはまさかセクハラされるとは思っていませんでした。
その店員は、アバヤの寸法を計るからと言って、メジャーを私の体に当てようとしました。
そもそも皆さんに知って欲しいのですが、アバヤショップとかテイラーではセクハラが頻繁に起こるので、店員が計測をしようとしたら「体に触らないで!」と強めの口調で且つ大きい声で拒否ったほうがいいです。
アラブの文化で、男性が女性の寸法を計測するなんてのはバカらしいどう考えてもセクハラしようとしている行為で、現地の女性は絶対にそんなことさせません。が、奴らは外国人観光客を狙って少しの隙に体を触ろうとするので要注意です。
拒否っても強引に計測しようとしてきた場合には、警察呼ぶからと言いましょう。
次に性被害に遭ったのはクウェートです。当時は学生でした。
留学中はよくスカートと濃いめのデニールのタイツを履いていましたが(服が無かった)ムバラキーヤでのイベントの最中にクウェート人や他の日本人とグループでいたのにも関わらず混み合った場所で体を触ってきたエジプト人がいました(顔見て勝手に国籍決めてます)。あの時大声で罵倒してやれば良かったのですが、一瞬の出来事でこれまた泣き寝入り。
中東では、ミニスカートや露出の多い服装は避けた方がいいです。特に場所によってはセクハラされに行く様なものですから。ムバラキーヤと聞けば今ではどんな格好をしていくべき場所かは分かりますが、当時の私にはそれが分かりませんでした。
因みに、ムバラキーヤはクウェートで一番古い市場で、姑にはそこにいく時は赤いルージュはダメとか言ってましたし、格好には特に気をつけなければなりません。
中東で留学をしていた際は、オンライン上でもセクハラ被害に遭ったことがあります。
それは、ある日本語クラスにゲストとして招待された際に、そこにいたアルジェリア人の社会人学生からLINEで下半身の生々しい写真が複数枚送られてきたことでした。その人はLINEで何度も電話してきましたが電話に出たことはありません。
最悪なのが、その人は小さな赤ちゃんのいる既婚者で、家族の写真まで送ってきたことでした。奥さんや家族のことを不憫に思いましたが、当時は滞在日数が1ヶ月ほどと浅かったので、どうしたらいいのか分からず知人に相談してただブロックしました。
今思えば、あの時にご招待してくれた日本語クラスの先生にきちんと相談(報告)しておけば良かったと思います。私のように被害者が続く可能性があるからです。
そして、必要であれば法的な処置も取れたでしょう。
ちなみに番号は教室内で勝手にシェアされました。
次は、各エリアにあるコープ(ジャムイーヤ)にて、私ではありませんが日本人の友人がコープのおじさん店員に「キスして」と言われてました。あの人たち、気をつけないと買い物中に平気でストーキングもしてきます。
変な行動をしてる奴がいたら、躊躇せずに「何か様ですか?」と聞いてください。
毅然とした態度を示さないと、向こうはあわよくばと考えています。
セクハラはアジア人だけじゃなく誰にでも起こることだと言えます。アメリカ人の友人も尻を掴まれたと言って怒っていたのを覚えています。
他には、公園で中高生くらいの男の子にHi!と言われたときに肩を軽く触られたのでブチギレて寝てる赤ちゃんを乗せたベビーカーを押しながら追いかけた事件がありました。
あの時相手は3人グループくらいで全員逃げ出したの、わたしが追いかけて警察に電話をするふりを見せたら友人2人は戻ってきて謝ってきました。
実際は家にいる旦那に「今すぐ公園に来て」と電話していたのですが、その犯人は旦那にボソボソ言い訳をして旦那に謝ってました(オイコラ!💢謝る相手よ)
今思い出しても腹が立ちますね〜
あの様な状況では、少年の親を巻き込んで謝罪させた方が良かったと後々思いました。
クウェートや近隣国は実にあからさまな性差別や国籍差別、人種差別があって、一般的な日本人の持つ価値観で判断できないので、ハッキリと「ここは異常」と線引きをした方がいいと思います。
私の経験上、日本人女性にとってクウェートや中東の湾岸地域は性被害に遭いやすい場所だと認識して、常に自己防衛の意識を持った方がいいです。特に観光客や留学生は気をつけて!
しかし不思議なことに、結婚した途端、そういったことは一切なくなりました。特にヒジャーブを着け出したわけでもないし、格好を変えたわけではないけれど性被害にあうことはなくなりました。顔つきが変わったのかな?
居住歴が長くなるにつれ、TPOをわきまえた格好をできる様になったのもあるし、そういう人を寄せ付けない、自己防衛力も培われたのかしら?
こちらの文化で、女性をナンパしたり、ちょっかいを出すのは大変失礼な行為で中には侮辱に値するものも多いです。本当に意中の相手にはナンパなどせずに直接両親に結婚を申し込むのが礼儀です。なので、ナンパまがいのことをされた際には大声で騒ぐか、それができない場合は完全無視で目も合わせないほうがいいです。中には本当に変な人もいますから気をつけてください。
危険な状況を避けるためにも服装には気をつけて(郷に行ったら郷に従え。アラブでは謙虚な服装を心がけましょう)、変な人がいたら大声で叫んで助けを求めましょう。いいか悪いかは別として、こちらでは女性側に強い主張権があり「セクハラされた」と訴えられれば男性に勝ち目はほぼありません。
異性とは距離を保ち、親しくなりすぎず、ニコニコするのも変な誤解を招くのでやめましょう。
中東に行く際は是非心に留めていてほしいセクハラ防御策でした。

地球の歩き方 E01 ドバイとアラビア半島の国々 2020-2021
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