ラマダンが終わった後の3日間はイード・アルフィトルという日本でいうお正月のようなお祝いがあります。ラマダン最終日からイードを含めた1週間ほどの連休をイードホリディと呼びます。
さて、このイードですが朝から晩まで大忙しな上に、ラマダン明け直後なので体内時計も狂っています。
ラマダン中は夜1時に寝て仮眠をとった後、朝方4時とかに起きて軽食を取る人もいれば、朝の4時までずっと起きている人々もいます。
それがラマダンが終わるといきなり普通の日常生活に戻るので習慣を整えるのも一苦労です。
個人的な経験から言うと、イード初日は恐らく一年で最も過酷なスケジュールじゃないかなと思います。
イードは新調した衣類を身につけることが推奨されているので、息子たちには民族衣装のディスダーシャとサンダルを、娘にはドレスを用意しました。自分用にはゆったりと身に付けられるロングドレスを購入しました。
イード初日のスケジュールをご紹介
子どもたちは数時間前に起きていました。さすが子ども。
イード周辺は美容院が混むので、早めに予約をとりました。
この時一階では自宅のギャザリングが始まっており、姑の兄弟や甥っ子が挨拶に来ていました。息子たちの準備はすぐに済みましたが、ウェイビーヘアーの娘の支度は慣れない分時間がかかりました。一階にいる旦那から急いで!催促のと電話がきます。
この時、親戚の一人に私が娘に着けた腕輪が本物のゴールドじゃないことを指摘され、「今すぐ純金のものに変えて来なさい。あれは何百KDもしたのよ!」と姑に言われ、上の階に戻り金庫を開けてネックレスと腕輪を純金のものに変更。「誰も気にしてないからいいでしょ。」と思うのはどうやら外国人嫁の私だけの様です。笑
昼12時半 夫の母方の親族(夫の祖父の最初の妻の亡くなった息子の嫁)の家のギャザリングに顔を出す
アデイリーヤにあるこの家へは毎年イードの度に家族で挨拶に行きます。バハレーン出身のバデリーヤおばあちゃんは凄くやさしくて、この家に行くのは楽しいです。バデリーヤおばあちゃんは会う度に「次の子どもはいつか」とか離婚した旦那の従兄弟には「早く再婚して子どもを生みなさい」とか「産めよ増やせよ」攻撃してくるおもしろいお節介おばあちゃん。笑
昼1時半 夫のおば(夫の父親の妹)の家にイードの挨拶に行く
ジャヌーブ・スッラにある夫の父方の叔母(アンミティ)の家。夫の叔母さんもこれまたやさしくて、いつもウェルカムしてくれる。この日は私にまでイーディーヤ(お年玉)をくれました。この家にいる鳥が子どもたちは大好きで、娘は鳥籠に手を入れたり、大きな鳥籠で鳥と一緒に住みたいと言い出す始末でした。笑
昼3時 家に戻り実家のギャザリング&ランチ
家には20名ほどの親族が集まっていました。我が家のリビングは大人数を収容できるほどのスペースはありませんが、エキストラの椅子を何脚も追加して席を作ります。この日のために、姑は毎年恒例イードの焼き菓子を用意し、飲み物やお菓子をゲストに配って回るウェイトレスを数名雇います。
多くの親戚はイード連休に隣国に旅行に行っているので、今年はあまり大勢の親族には会いませんでした。
このギャザリングは桁違いです。男女で座る席が分かれていて、年層も高めです。一族のギャザリングなので知らない人が大勢います。夫のおじいちゃんおばあちゃんの世代のギャザリングといいましょうか。とりあえずパーキングからして足りないし、家に入ると人数の多さに圧倒されました。男女合わせて60名くらい、メイドとか子どもを入れると100名近くの人が集まっていました。その一人一人にチークキスの挨拶をするので、気絶しそうでした。
帰宅する頃にはみんな眠くて疲弊していました。夫に、この後もう一軒ギャザリングがあると言われましたが、この日は夫婦ともにここまでが限界でした。姑や叔母はこの後もう一軒行った様です。
子どもたちを寝かせてその後にうどんを食べ、化粧を落として寝ました。長い長いイードの初日が終わりました。
今年も家族みんなが健康にイード・アルフィトルを迎えられることができて幸福を感じます。アルハムドゥリッラー(お陰様で)。