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クウェート史 PR

【湾岸戦争のきっかけになったクウェート侵攻】あれから32年 消えぬ遺族の想い

1990年8月2日、今から32年前の今日、イラク軍が侵攻から6時間余りでクウェート全土を占領するという恐ろしい事件が勃発しました。

私はまだ生後間もない赤ん坊ですので、記憶は全くありません。

夫は当時のことをよく話してくれます。

8月というと、多くのクウェート人が外国で余暇を楽しむ時期です。

夫や姑もその日はたまたま親戚一同でエジプト滞在中で、クウェートが侵攻されたのは真夜中だったので深夜にイラクのクウェート侵攻を知らされたようです。

当時クウェートに残っていた夫のいとこや叔母からクウェート脱出の話を聞くことがありますが、どれも聞くだけで背筋が凍り付く想いです。

例えば、夫のいとこたちと叔母は、車でクウェートを脱出しました。

叔母は偽の金のジュエリーを腕や首にたくさん身に着け、検問所で待機するイラク兵に喜んで譲ったそうです。

イラクの占領中、イラク兵はほぼすべてのクウェート人宅に侵入し、金目の物を略奪しました。

当時我が家のドライバーは在宅で、ドライバーは機転を利かして姑の車が盗まれないようにタイヤを外したと聞きました。

夫のビデオテープや姑の高級食器は、残念ながらイラク兵だけでなく近所のクウェート人一家に盗まれたとの後日談もあります。

命さながらクウェートを脱出した夫のいとこや叔母は家族のいるエジプトまで非難し、そこでクウェートに帰国できるまでの日々を過ごしたそうです。

夫はエジプトでクウェート政府による臨時の学校に通っていました。

当時のクウェートの首相、シェイフ・ジャービルが飛行機からクウェートの地に降り立ってクウェートの国土にキスをする映像は見ている人の胸を熱くし、クウェート人ならなお更涙したことでしょう。

クウェート中に、クウェート侵攻、湾岸戦争の犠牲者を偲ぶ記念モニュメントがありますが、今年も大型ショッピングモールに犠牲者や戦争捕虜POWsの名前や写真が展示されています。

夫は自分の息子の一人を、モスクで礼拝のアザーンをよんでいるときにイラク軍に連行された親せきのナビール氏にちなんで「ナビール」と命名したいとずっと言っています。

その話をする時の夫の目頭はいつもウルウルです。

私もウルウルです。

クウェートを未来永劫に変えてしまったあの事件から32年。

何年たっても忘れることのないクウェート侵攻。

今日は一日、クウェートのために戦った英雄を想わずにはいられない日となったのでした。

アッラーがクウェートを御守りくださいますように。

アーミーン

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